南部・嘉義県布袋鎮で5日、みこしを担いで水路を練り歩く宗教行事が行われた。主催する新塭嘉応廟の関係者や同県の翁章梁(おうしょうりょう)県長らが線香を手に五風十雨や農家の平安を祈った後、みこしの担ぎ手らが勢いよく水路に突っ込んだ。会場では花火や爆竹が打ち放たれ、熱狂的な雰囲気に包まれた。
翁氏はあいさつで、毎年多くの写真愛好家がこの行事を訪れ、撮影した写真や動画をSNSなどに投稿することで、行事の知名度が年々増しており、全国的に有名な宗教行事になったと話した。
県文化観光局の資料によれば「衝水路、迎客王」と呼ばれる同行事には200年以上の歴史があり、台湾で信仰される神「王爺」の誕生日とされる旧暦3月27日に毎年実施されている。同廟の22柱の王爺のうち20柱は、普段は廟の外に置かれているが、この日は20柱は海上の「形がない王船」に集結し、王船は満潮時に水路に上ってくると言い伝えられている。王爺は「客王」とも呼ばれ、この行事は客王を迎えに行くものだという。